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トモコ・ソヴァージュ

© Asier Gogortza

© Asier Gogortza / ERTZ Festival

横浜市出身、クラシックとジャズピアノの教育を受け育つ。彼女独自の音を探究している時期にテリー・ライリーやアリス・コルトレーン等の音楽を聴く。その 頃、南インドのジャラタランガムと呼ばれる、今日では消滅しつつある珍しい伝統楽器に出会う。水を入れた磁器の器を竹の棒で叩く打楽器。流動的な素材と至極シンプルな構造に魅かれ、水の様々な感触の音色を探りながら、彼女独自の、「エレクトロ・アクアティック」楽器を発展させる。
彼女の作品、コンサートでは、ハイドロフォン(水中マイク)で捕えた、磁器のなかに落ちる雫や、水波の繊細な音と、音楽用電子機器を限りなくシンプルに用 いることで、音源である水の音を展開させながら音の風景が紡ぎ出されている。水に触れ、掻き混ぜ、水滴をうつわに垂らすことで、文字通り水と共に音楽が奏 でられている。
最近では、スピーカーとハイドロフォンを利用したフィードバックの技術を利用し、水の揺れと共にドローンを生み出す作曲も行っている。 また、美術館やギャラリーでのサウンドインスタレーション作品(磁器と水、さらに氷を組み合わせた作品)も発表している。
氷の塊はうつわの上に吊るされ、彼女の演奏さながら、氷が徐々に溶けるに従い、雫の赴くままに音が奏でられる。

temporare view with window

TRANSFORMATION III at Temporäre Galerie in der Quartiershalle Campus Rütli – CR², Berlin, 2014 Photo: Jens Ziehe

トモコ・ソヴァージュは、自然の素材という不安定で流動的な存在を扱う彼女の特有の楽器と、その音楽のもつ特異な速度を追求することで、様々な演奏形態の 可能性を引き出している。それはサウンドインスタレーションのように音楽のあいだを自由に行き交い音楽を聴くことさえ可能にしている。
トモコ・ソヴァージュはすでにヨーロッパ、日本、アメリカの様々なシーン、異なった会場で演奏、展示をし、現在活躍の場をさらに広げている。
詳細はCVページ参照。

CD/レコード
aposiopèse (アポジオペーズ、フランス)、 either/oar (Usa)より発売。
Ombrophilia(オンブロフィリア)ソロアルバム
2012/Lp : aposiopèse 発売中
2009/Cd : either oar – 在庫切れ
dokidoki editions(フランス)スプリットアルバム “Asper#1 – The Naked Island” ライブ音源
2009/split LP
Musica Excentrica (オンラインレーベル、ロシア)
“Apam Napat”, アルバム, Gilles Aubry(ジル・オブリー)との共演作品 2007

その他コンピレーションアルバムに収められたいくつかの作品がある。
ラジオ・雑誌掲載等
雑誌Wire、共演者Momus(モーマス)が彼女の作品について語った記事を掲載。 RADIO FRANCE MUSIQUE(フランス国営放送、)およびRTBF Musiq’3(ベルギー国営放送)にて特集番組等。

トモコ・ソヴァージュ
2003年よりパリ在住。
使用ハイドロフォンモデル: H2a-XLR (Aquarian Audio Products)
現在使用磁器:フランス、リムザン地方のLa PommerieおよびLe CRAFTでの2011年のアーティストレジデンスにおいて作成。

Friend of Mine Records Distributionより転載。
文:Chisato Ishiyama